家の屋根を確認しよう!パミール屋根の見分け方
パミールの屋根先は
・凸凹の形をしており、凸と凹の幅が等間隔になる
・薄く縦のラインが入っている
という特徴があります。
また、屋根材をずらすと「パミール」「ニチハ」の文字が書かれています。自分で屋根に登るのが難しい場合は、無理せず専門家にみてもらいましょう。
どんな不具合が起こるか?
パミール屋根の劣化状況は比較的分かりやすいです。屋根に起こる症状と、専用の釘によって起こる症状があります。それぞれ説明していきましょう。
◆屋根材が原因のもの
屋根が、層状剥離(ミルフィーユ状態)しパリパリとはがれていきます。
パミールの最も特徴的な症状で、築後約7年~はっきりと表れてきます。
◆釘が原因のもの
すべてのパミール屋根で使われていた訳ではないので、当てはまらないお家もありますが、とても危険ですのでご紹介します。
築後約10年~専用釘(ラスパート釘)の腐食によって起こる症状です。
パミール発売当初、メッキ処理のあまい釘が使われていました。そのため、屋根を留めていた釘が時間とともに腐って屋根がズレたり、最後にはずり落ちてしまうことがあります。症状が確認されたら、早急に屋根専門業者にご相談ください。落下して人身事故や物損事故になるおそれがあります。
ラスパート釘については、ニチハが正式に文書を出しています。それによると、安全処置が必要なものは随時無償で処置を進めているとのことです。
パミール屋根の修繕方法
家の屋根が、パミール屋根であることが分かったら、なるべく早くリフォーム工事をすることをおすすめします。不具合をそのままにしていると、躯体に雨水が入り込み腐食してしまう恐れがある他、台風などで屋根材が飛ばされやすく、近隣への物損事故や人身事故をまねき兼ねません。
リフォームの代表的なやり方は「カバー工法」または「葺き替え」の二つの方法があります。それぞれどんなお宅に向いているのかご紹介していきます。
◆カバー工法
カバー工法は、もともとある屋根材の上に、新しい屋根を被せる工事です。
既存屋根材の撤去・処分が無い分コストが抑えられるメリットがあり、パミール屋根の工事としては一般的です。
ほとんどの場合カバー工法で十分対処できますが、すでに屋根から雨漏りしていたり、下地が劣化している場合、屋根の葺替えが必要になる場合があります。
◆葺替え
屋根の葺替えは、既存のパミール屋根を撤去して新しい屋根に変えることです。屋根の劣化が激しく、カバー工法では難しい場合に選択します。
カバー工法と比べ、撤去と処分費がかかるため、費用がかかります。
メリットは、新しい屋根材は軽いものが多いので耐震性が高まります。
◆パミールに塗装はしてはいけない。その理由とは?
パミール屋根は、屋根材が層状になってパリパリと剥がれてきてしまうのが症状なので、塗装をしても一緒に剥がれてきてしまいます。
塗装は、見た目と品質の維持が目的ですので、耐久性の向上や雨漏りの改善には効果はありません。パミールの上から塗装をしてしまい、無駄な費用をかけてしまうことがありますのでお気をつけください。
また、上記のような不具合のある屋根に、負担がかかる太陽光パネルを設置するのは大変危険です。